◇◆ ファンシー ストーリー第15話 ◆◇ |
この冬はとんでもない寒波で、雪を楽しむどころではないようですね。 “梅一輪、一輪ほどの暖かさ” 時代ものばかり読んでいるウッキーは、時に頭の中でタイムスリップ。江戸時代の恋に思いを馳せたりしておりますが、こんな出会いがあればなあってね、ふと想像してしまいます。 江戸時代はちょっと・・という方もこのところの昭和懐古(回顧)ブームというのでしょうか、映画“三丁目の夕日”に代表される昭和30年代を懐かしんだり興味を持ったりではないかと思います。 下の写真をご覧あれ。
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これは? “GDPよりもGNH” 残念ながらもうそんなような時代に戻ることは叶いそうになく、今さら日本人にGNHを説いたところで『概念としては非常に素晴らしいものやけどね・・・』となるだけで結局『せやから何やねん』となるだけ。 カラーダイヤは‘感応の世界’、 ・ ・ ・ ジュエリーカレンダーを申し上げますと、 10代 BoA 2004年度よりは多少マシかもしれんけどね、毎年のことながら日本ジュエリー協会幹部のセンスのなさは救い難いですな。一体何を基準にしての選考なのか摩訶不思議!! 半年くらい前どこかの雑誌に‘巨人ファン100人に聞きました’とかいうアンケートを元にした記事がありましたけども、清原クンは“一番好きな選手”と“嫌いな選手”の両方でトップでございましたね。毒にも薬にもならん奴よりはマシかもしれませんが、あの醜悪そのもののピアス、移籍した今年も着け続けるのでしょうか? 本拠地の神戸に相応しいお洒落を望んでいるのはウッキーだけではありますまい。
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―― the Aurora butterflyほど有名なカラーダイヤコレクションはそうそうないと思われますが、その蝶の形を完成させるまでどれだけの年月を要したののですか? 「約12年ですね。」 ―― きっかけは? 「ある日、60個のバラエティーに富んだカラーダイヤを買ったのですが、突然に何を思ったのかそれらをテーブルの上にぶちまけてしまったのです。そしてその一瞬後にはそれらと遊ぶことを始めておりました。」 ―― その後それはどのように進展したのでしょう? 「60個ですからね、そんな大きな蝶にはなりません。私は宝石屋として顧客を持っておりましたから、販売に必要になるまでと思ってその形をそのまま小さなケースに入れて保存することにしたのです。」 ―― しかし売るのが惜しくなった? 「いやいやホンマその通りでね、最初のうちはそうでもなかったのですけども、時間が立つにつれてね。」 ―― 重量と個数は最終的にいかほどに? 「合計で167カラット、240個です。」 ―― 売値は? 「アホな。値段はあらしまへんでえ。」 ―― またまたそんな、急に浪速の‘あきんど’になったらあきまへん。 「ホンマですがな。このコレクションは人類全体の遺産でっせ。大事に後世に残さんとアカン。」 ―― なるほど、見かけによらず志の大きな方でございます。さて、Brostein氏はダイヤモンドのディーラーとしても非常に有名な方なのですが、ビジネスとしてのカラーダイヤについて少しお聞きします。 「なんなりと。」 ―― カラーダイヤは未だ多くの消費者にとって馴染みのないものですが、その魅力を一般消費者の皆さんに対してどう表現しますか? 「カラーダイヤは、美の永遠の凍結です。私にとってカラーダイヤは、花の中の陽光であり、根源的な愛であり、最も純粋な光の本質的な部分ですね。」 ―― おおっ、なんという解り難さ、難解表現の乱発、いや失礼、なんと素晴らしく豊かなボキャでございましょう、これらの言葉そのまま当店商品のタイトルに使わせていただきたく思います。 「アカンでえ、もう登録商標にしてあるからな」 ―― そんなことできるんですか。まあよろしい(勝手に使うから)、一体何をおっしゃりたいので? 「一言で言うならば、“Heart Beat Faster”・・・かな」 ―― 競艇みたいやねぇ・・・ 「アホなこと言いなはんな、アロハシャツ着て歌わなアカンのかいな、カラーダイヤのためやったら何でもするけどもな、ちょっと歌は勘弁や。ホンマこんな感性のない奴が相手とはな、疲れるけども、とにかく、 ―― レベルの高いカラーダイヤは美しい女性のようなものですね。 「まさしく。ある意味、美しいカラーダイヤを手にした瞬間は性的興奮に似たような感情の高ぶりを感じ、他のもの全てを忘れさせてくれ没頭できるような気になり、瞬間カラフルな光が反転し続けるような無我の境地に陥ることもある、と言えまんな。」 ―― あなたをそこまで駆り立てるカラーダイヤとの出会いは? 「私が最初に見たカラーダイヤはオレンジ・イエローのもので、それは例えると、午後の遅い時間の太陽のようやったね。遥かかなたに過ぎ去った思い出でしかないけども、なんと言うか、一陣の風によって運ばれてきたかのようなその色と明るさは今でも私の心の目の中に存在しているし、私の頭の中にイメージが焼き付いておる。」 ―― 最初のものが彩度の高いピンクやブルーではなく、オレンジ・イエローというのは興味あるところですね。 「そのときの精神状態とシンクロしたに違いない、一期一会やからね。」 ―― そうですね、そのような出会いを消費者の皆さんに提供できるのかどうか、それが業界の大きな課題だと思われますが、産業として、カラーダイヤの消費を増やすに何が出来るでしょう? 「カラーダイヤのビジネスは、それを扱うファクトリー、ディーラーそして小売店にとっても高度に主観的なものやね。しかし一方、鑑定屋と我々の見解が消費者にカラーダイヤの存在と美しさを知らしめるのと同様に、彼らに対して商品の価値判断に大きな影響を与えますな。カラーグレードが決して商品の希少性や美しさを表現しているものではないけれども。」 ―― いやホンマおっしゃる通りで。私の知っているカラーダイヤ屋なんぞはそれ一辺倒ですがな、Light Blueは“スカイブルー”だの“スカイハイ”だので、Intense Purplish Pinkは“紫陽花”、もうワンパターンの極み、全くどうしようもないですな。 「それってアンタのことちゃうんかいな。まあそれでも単に英単語を並べたカラーグレーディングよりは遥かにマシ、そのうちまた何かええ言葉でも浮かびますやろ。」 ―― しかしね、ローズ・ピンク言いますけども、今日びそんな色のピンクダイヤおまへんでぇ。 「そうかもしれんねえ、それでワシらは大変なんじゃ。」 ―― どういうところに気を使っておられるのですか? 「なんとか消費者をカラーダイヤに向かせるために、カラーダイヤの色を具体的に何かに置き換えるという作業を消費者の皆さんにも参加してもらわんとアカンちゅうこっちゃな。」 ―― 参加? 「そう、例えばサーモン・ピンクという色あいも結構綺麗なものや思うけども、サーモン・ピンクか、なんや鮭か、というようなことになってな、とてもやないけどもそれからそのピンクダイヤ買おうかという気にならんわな。」 ―― なるほどね、大阪人なら鮭のあとに熊と続いて、そして島木譲二と連想してまいますわな、それで、『それやったら花月劇場へでも行った方がええかな』となってしまいますわ、全く宝石どころやおまへん。 「というところで、消費者の皆さんがより良いイメージのもので実存する色をカラーダイヤに想像してもらえるようなアプローチが必要ということや。」 ―― そう言われましてもねえ、なかなかピッタリとくるものがそうたくさんあるようにも思えません。 「実際の色プラス感性のイメージや。日の出直前の空を見て“Fancy Light Purple Pinkやなとか、なんでもあるやろが。」 ―― ちょっとそれ無理があるような・・・ 「そんなことないでえ、キミみたいに朝寝坊ばっかりでは分からんやろうが、早朝の晴れ上がった空は青系と赤系が微妙にミックスしてそれはホンマbeautiful、淡いパープル系ピンクそのものとワシの心の目が言うておる。」 ―― 言葉のmagicを使えと? 「そういうことかもしれんね、決してまやかしとかではない、心で見るmagicちゅうことやね。」 ―― 引田某とかミスター〇△ではあきまへんのか? 「そこまでやったらTreatの世界になってしまう、やり過ぎはアカン。重要なことは、消費者の皆さんが感覚的に解っている、多少なりとも言葉のmagicを感じることが実生活にとっても潤いであり明日への希望や勇気となるということを、カラーダイヤを目の前にして再体現してくれるかどうか。」 ―― それが出来なければ? 「消費者に天然のカラーダイヤを買うという以外の見解やオプションを与えることになる。」 「なんで急に江戸弁になるねん。」 ―― いやいやスンマヘン、時代物の読み過ぎで。それにもちろん着色の意味のトリートではございませんので。 「確かに、カラーダイヤというのは時にルースで見ているときの方が綺麗であり、枠に留めてしまって色があまり見えなくなってしまったというのもよくあるケース。色が派手に出ているtreatのカラーダイヤの方が製品向けかもしれんね。しかし、treatを買った人があとで満足するかどうか。なんぼ色がしっかり出ていると言っても所詮は人工着色。満足度指数が高いのは公明正大な言葉のマジックを心で解した天然100%のカラーダイヤ保有者であるに違いおまへん。」 ―― まさに同感、本日は真に有難うございました。
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その昔、紫式部は都の近くの琵琶湖に遊び、その風情を愛でながら遠く須磨の海を想像し物語のプロットを練ったとか。 |
◆ Back Number ◆ | |
第20話 | UKIカラーで綴った枕草子 |
第19話 | 古今和歌集ダイヤモンド語訳 |
第18話 | 2006W杯 × Fancy Color |
第17話 | That's Baseball |
第16話 | トリノの余韻 |
第15話 | “The Aurora butterfly of Pease” |
第14話 | Fancy June ... |
第13話 | ウッキー夜話 |
第12話 | 『春のダイヤ人気番付』 |
第11話 | 2003年 南船場の秋 |
第10話 | 「白シャツ」と「白ダイヤ」にご注意。 |
第9話 | 初詣 |
第8話 | 秋 |
第7話 | 日本の色 |
第6話 | オリンピック随想 |
第5話 | お正月に想う |
第4話 | ブルーダイヤ、高価とは聞いておられるでしょうがどれほど高価なのか・・・ |
第3話 | 同じ赤でもピンクダイアとルビーではかなり色に違いがあります・・・ |
第2話 | 新しい「誕生ダイアモンド」なるものを設定・・・!! |
第1話 | 『fantasy』で『fantastic』な『fancy world』へ御案内。 |