◆ ベルギー カラーダイヤモンド買い付けレポート 2005年4月 Part3 Page: 1 2 3 4 5


4月6日、
ルースダイヤをそのまま卸売りするということにますます困難を感じる買付けである。
ラウンドのFancy Pinkあたりをそこそこreasonableな価格で持って行けばいくらでも売れるけども、捜しているのは皆同じ、100個も集まれば奇跡的。1ヶ月に50個も見つかれば良いほうである。
ウッキーとて人のことをとやかく批判できはしないが、近頃の問屋小売店ときたらまるでアイデアがなくて、セールス・プロモーションに工夫がなさ過ぎる。
だから、コヤツらにカラーダイヤ・ルースの売り込みとなると実に大変。例えば、変形モノの小粒なんかを持って行った日には反応は目に見えている。
「何に加工したらええの?」
「こんなの売れるか?」
「安い?」等等、
というところが関の山。
結局、
「今はちょっとヤメとくわ」
で終ってしまう。

もう我慢ならん!

もう問屋や小売店には頼らんぞ、ウッキーは輸入屋兼小売店になります。そしてどんどん製品作ってね、ピンクのみならず、ブルーやグリーンのメレを使ったものとかを。
ご期待下さい、ウッキー・カラフルコレクション。

カラフルで思いだしたが、
最近日本で、色とりどり、味も多彩で豊富なジャムを取り揃えて売っているところが増えてきたらしくて、それらをConfiture(コンフィチュール)とかいう実にイヤミなフランス語で呼んでいるそうやね。
おフランスでは・・とくれば何でもかんでもコロリといかれてしまう日本人の特性につけ込んだ上手な商売と言えるだろう。

とか何とか言いながら、
ホテル1FのGodivaショップでGodiva特製のConfitureを見つけて早速に買って帰ったウッキーである。
お前ナア、
言うてることとやってることとまるで矛盾してるやないか、
筋を通せ、筋を!
とお叱りを受けそうやね。
Godivaはご存知の通りチョコ屋さんやから、店にはそうそう色んなコンフィチュールが置いてあるというわけではおまへん、2種類しかなかった。
Fruits Rouges(red fruits jam)ということであるが、恐らくイチゴやなんかのミックスなんだろう、そしてもう一つはPomme Canelle(apple cinnamon jam)、リンゴとシナモンのジャムねえ? 田舎モノのウッキーには、これらの味まるっきり想像できまへんな。またお味の方は後日レポートします。

しかしねえ、どうでもいいけども、
関東地方の人、外来語(外国語の単語)の発音は、もう少しアクセントとイントネーションに気を付けてくださいね。Confitureはconのoにアクセントで、あとは下がる、です。
発音が悪いのはウッキーも同じですけども、アクセント・イントネーションを正しくしないとせっかくのコンフィチュールが台無しです。これ以外の外来単語も母音に強弱付けずに棒読みしたり、変なアクセントを置くのは是非ともおやめください、あれは時にホント不快音なのです。
正しい発音が分からない時は日本語の単語を使いましょう。

・ ・ ・

Antwerpのメインストリートに面したところにラーメン屋ができたから行ってみようとSに言われてね。Sが言うには、
「ちょっと変わった日本語の店の名前やったな、ワカ○▽とかなんとか」

「和歌山か?」
「何それ?」
「大阪の南のヘンな都市や」
「町の名前とかじゃない」
「若松か?」
「What’s that?」
「プロ野球の監督や」
「固有名詞じゃないって」
「若者、young manや、♪Y・M・C・A・・」

「違う、自分勝手とか何かそういう意味って誰か言ってたような・・・」
「ワガママやな」
「そうそう、それそれ」
というようなことを言うて歩いているうちに店の前まで来てしまったSとウッキー。
入ってビックリ、
よくぞこんな広いスペースを駅前メインストリート沿いに調達したものだ。しかしねえ、固定の椅子とテーブル、飾りつけのない店内はまるで大学内の食堂やな。
メニューの値段を見てまたまた強烈にビックリだ、屋号が“わがまま”やからと言って、ここまで好き勝手な値を付けてもよいものか、味噌ラーメンが10ユーロ! ¥1,400のラーメンだーーーーー! コンビニの弁当2つ買って余裕でお釣りが来るぞ。
これは期待できる?
い〜や、絶対に裏切られるとの予測。
Why?
厨房を見ると、3人の男達が立ち働いている、インド人風、東南アジア風、ベルギー人風。こいつらが分担して盛り合わせしているけども、インド人の手からウエイトレスの手にカレーライスが渡された、なんでや、ラーメン屋ちゃうんかい?! ベルギー人風の男は、焼き鳥とか餃子とかの担当のようだ、結局、“日本料理風エスニック調なんでも屋”ちゅうわけでんな。
さて肝心のラーメンは?
残る一人の東南アジア風の男が担当と分かって、来る前からある程度の予想が・・・。
ほどなくやってきた味噌ラーメンのスープをひとすすり、うん、やはり期待に違わぬ味であった。全く味噌の味がしない! ただのピリ辛スパイシーソース味、どんなに贔屓目で評価してあげてもラー油入り餃子のタレの味。麺をすすって再び怒りが込み上げる、安モン丸出しの粗悪麺がしっかり茹でられてない状態で、食えたものじゃない(と言いながら食べたけども)。そしてそしてそして、味の悪さに最後の方にやっと気がついたが、トッピングは刻んだ野菜と炒めた鶏肉。
ホンマの味噌ラーメンって何が入っていて、どんな味やったんかいな?
1分ほど考え込んでしまったウッキーでございました。
ちなみに、Sは何を注文したのかと言うと、“サーモン・ラーメン”?
実物を見るまで想像できなかったが、イヤ、ホントはできていたのであるが信じたくなかった、そしてその信じたくなかったものがその通り出てきたのであ〜る、ラーメンのドンブリの中央にフライパンで焼いたと思われる大きな鮭の切り身が・・・・おお神様・・。
UKI「ここの店長はワシらに何か悪戯してるっちゅうわけか?」
S「せやな、ちょっと聞いてみるか、って、そんなわけないやろ! ロンドンに本店があるらしいぞ」
UKI「これがヨーロッパ人のテイストなんか?」
S「所詮イギリス人の舌やからなあ、濃い味つけといたらとりあえず誤魔化しがきくというわけやろな・・・」

それにしてもヒドイねえ、今度来るときはインスタントラーメンをしこたまスーツケースに入れてきて、店の前で配ってやろうかという衝動に駆られてしまう。
わがままオーナーさんよ、
多少は日本人に意見を求めたらどうや、それともロンドンに住んだら日本人の舌も腐ってしまうのかな?
いずれにしても皆様、ヨーロッパをご旅行の際には“わがままラーメン”をお忘れなく。
油炒鶏肉混入餃子味粗悪生茹麺や、北海鮭大奉仕野菜雑多煮麺などなど、多彩な美味が貴方を大歓迎ですぞ。
 
ご予約はこちらのサイトから。
Antwerp店ではエアバス1機分の団体さんでも収容可能です。

www.wagamama.nl

そうそう、わがままオーナーからの伝言を忘れておりました。
『味についてのワガママとお残しは絶対に許しまへんでえ』

   まだまだ続く―


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◆ Back Number ◆
2005.07 Cut & Polished in Belgium
2005.04 ルフトハンザで出国
2005.02 オリーブの漬物
2004.11 ベルギーの初冬
2004.9 上手なブラフの使い方?
2004.8 2004アジアカップ
2004.4 ゴールデンウィーク に オランダ を想う・・・。
2003.11 Believe me!
2003.7 Vacances!
2003.5 日本とベルギーの規範
2003.3 ベルギー名物と言えば
2002.9 空港のネーミングについて
2002.5 ワールドカップ
2002.3 ひな祭り
2002.2 ユーロとトラブル
2001.12 プリンセス雑感
2001.11 ニューヨークの思い出
2001.9 不景気とは
2001.7 女子テニスプレーヤーというのは宝石だらけで戦っている・・・。
2000.4 ファンシーカットの好みは各国でかなり違うようだ・・・。
2000.2 天然の物が相手になるがゆえのつらさ、というのが常にある。
1999.12 私はダイアモンド業界ではゴルフの世界の尾崎みたいなものだ、といって自己紹介することにしている・・・