◆ ベルギー カラーダイヤモンド買い付けレポート 2005年2月 Page: 1 2 3 4 5


不思議なことに雲ひとつない青空だ。
1月末から日本列島に居座った寒気のおかげでヨーロッパの寒さが全く気にならない。通りを歩いていると気温の低さは奈何ともしがたいが、体感温度は少し日本よりましな気がするのは多分好天のせいだろう、どういうわけか連日快晴のAntwerp。

この週末に引越しを予定しているS事務所、
移動を前に積み重ねられたダンボールなんかで、まるで倉庫のようなありさま。
何ごとにも大らかで大まかなSファミリー。この事務所が綺麗に整理整頓されることは、太陽が西から昇ることよりも有り得ないと思っていたけれども、やはり奇跡は起きなかった。
新事務所に予定されている部屋を前回来た時に見せてもらった。こことは格段に広くて清潔感溢れるスペース。しかし、Sたちが入居したとたんに別世界となるような気がしてならない。
ウッキーの予感が外れることを祈りたいが、結果は次回に出ていることだろう。
う〜ん、メチャ楽しみ!

・ ・ ・

久しぶりにピリリと辛いのもええのやないかと思っておりますが如何でしょう?
勝手にしろって?
そうですな、書きたいことを書くのがウッキー流。

去年の秋から年末にかけて極妻と何度も奈良を散策したが、12月に薬師寺へ行った時、薬師三尊像の横で販売していた小さな数珠を何気に買ってしまって、それ以降、左手首にしたまま離せなくなったウッキーである。
不真面目な仏教徒なのにちょっと不釣合いとは思っているが、実はこれを買って10日後くらいには1度外している。

ところがですな、
ホラーめいてくるけども、外したその夜のこと・・・
真夜中のベッドの中、ヘンな夢を見ていると思っていたら、いきなり布団の中に手が突っ込まれたのだ!!
  ぎゃーーーーーーーーーー
わーーっと叫んで目が覚めて、慌てて数珠を装着、それ以来、運動と入浴の時以外ず〜っとしているという次第。

バイヤーというのは常に両手が動いているものだから、小さいと言えども手首の数珠は目立つようだ、もともと宗教的な事柄に関心の深いユダヤ人たちである、幾人からも同じ質問を受けてしまった。
“What is that?”
何や? と聞かれると割りと答えにくいモノやねえ、その時々によって色々な表現で説明したけども、次のように言った時が一番良く理解してもらえた。
『ユダヤ人にとっての‘キッパ’のようなもの』

キッパとは?
直径約10〜15cmくらいの円形の布で、宗教的に真面目なユダヤ人男性は常にこれを頭頂部に装着している。
イスラエルの首都・エルサレムにある“嘆きの壁”前広場に入るには異邦人と言えどもこれを着用しないといけない。もっとも、ここは観光客の多いエリア、広場入り口に我々外国人用の紙製キッパがたくさん積まれている。ウッキーは2度この壁の前に立ったことがあるが、やはり最初の時にはこのキッパを着用することに抵抗があった。その時ウッキーを案内してくれたユダヤ人は、
『ローマに来たらローマ人のようにしないといけない(郷に入りては郷に従え)』
と言った。嘆きの壁とは、ローマ軍によって破壊された城址であるのにね。
この壁の高さはどのくらいか? 30mほど? 長さは50mくらいか、いやもっとかな、よく覚えてないけども、狂信的なユダヤ人たちがこの壁の前で教典を音読したり祈ったり、壁にkissしたり・・まあとにかく大変だ。
偶像を禁じられているユダヤ教、この壁はマリア像や仏像のような存在なのだ。
約2,000年前滅んだユダヤの国、その王の居城跡の城壁。
王国の滅亡によりユダヤ人は亡国の民となり、1948年のイスラエル建国までの長きに渡り、彼らは世界中に散らされることとなったわけであるが、そのような歴史的背景があり、壁は神聖なのである。

しかしまあ、この壁の付近はとんでもない場所だ。
壁の上、上部のフラットな部分にはアラブ・イスラム教の金色ドームがあり、徒歩で何分かゆけば、イエス・キリストが十字架に架けられた地に建つキリスト教会。ユダヤ教、イスラム教、キリスト教、これら3つの宗教の聖地が重なるという何とも不可思議かつ奇跡的なエリアだ。このことについて書けば紙面がいくらあっても足りないからまた別の機会にしたいと思う。

説明が長くなってしまったが、
キッパなるものと言うと、それを聞いたユダヤ人は、
「ああそうか、お前はその手首にしているものを使って仏教寺院で祈るわけやな」
と正しい答えを言ってくれたのであった。

キッパは男性が付けるもの、宗教的に真面目なユダヤ人女性は何を?
スカーフで髪の毛を覆っているような気がするが、よく分からない、その種の女性とは全く縁遠いからね。でも、とにかく彼らの場合、男女では宗教的“小道具”が違うようだから早速に鋭い質問だ。
「日本人女性が寺院で祈る時には何を使う?」
えっ、と答えに詰まるところがエセ仏教徒の辛いところ。
女性用の数珠っていうのは・・・明るいトーン、いや、カラフルだったかな、男モノと同じだったらダメなのか??

このように、宗教的なことに話が及ぶとなかなか話題を変えてくれないのがユダヤ人。ついには小泉首相の靖国参拝に対して中国からいわれのない干渉を受けていることにまで話が行ってしまったのにはウッキーもビックリだ。
いやホンマ、ユダヤ人の感度の鋭さと国際情勢に対する観察力には恐れ入るばかり。
彼らのような感覚を持てとは言わないけれども、多くの日本人、特に若者に、あのエルサレムの空気を一度で良いから吸ってもらいたいと思う。あの場所がまさに世界史を動かしてきた大きな舞台の一つ、そこに身を置けばきっと色んなことが見えてくる、民族、宗教、戦争、etc.、温室の中、日本にいては絶対に見えない数々のこと。そして間違いなく人生観が変わるはずだ。
ヴィトンだのティファニーだのとブランドに‘うつつを抜かす’バカ女子大生でさえきっと少しはマシな人間になるはずだ。

約10年前のサラリーマン時代、若干名の女子社員を採用する折にウッキーが担当したこ

とがあった。
リクルート社系列の求人誌に、“高卒程度の英語力があり、海外に興味のある人”という広告を出した。一般事務職ながらダイヤモンド輸入というイメージがプラスに働いたのだろう、それが掲載されて2、3

日の間は毎分電話問い合わせにおおわらわ、商売どころではなかったが、結局面接までこぎつけたのは約20名。季節はちょうど今ごろ、高卒予定者は
いなかった、短大生、女子大生、20代30代のOL、いろいろだったね。
彼女たち全てと会って話を聞いたウッキーだが、国際情勢について何がしかの見解を述べてくれる者が皆無だったのにはホントがっかり。このHPの読者の方なら十分ご理解いただいていると思うが、『海外に興味ある人』というのは、パリだ、ロスだ、ゴールドコーストだ、ブランドショップだ、ということではない!
我々の商売の相手であるユダヤ人は、夜な夜な六本木をうろつく不良(不要)外人や京都にフラフラやって来て道端でくだらん針金細工を売っているようなつまらん連中ではない、
ということを理解できる人であり、
パッと見はほぼ同じルックスながら性格がまるで異なるインド人とアラブ人の違いを判断できる人であるかどうか、
ということである。

彼女たちに興味ある時事問題について聞くと、返って来た答えは、当時世間を騒がせた‘薬害エイズ’についてばかり。
あれで名を売った<ええカッコしい>菅直人は一躍スターダムに登ったけども、最近の衆院予算委員会、奴の質問は何なのか!
首相の靖国参拝についてしつこく問う姿はまるで中国大使のもの。自らの政権奪取のためには何だってやる、親中反日も厭わない。
加えて、女子大生チックな貧弱思考回路。
遍路の真似事するんだったら中東でやれ! 
国際情勢を語るボキャもないくせに態度がデカーい! 国会で質問に立つ前にサマワへでも行って、給水車の運転でもやりやがれ!
そしたら女子大生並に腐った頭に少しは分かってくるものがあるだろう。

どうでもいいが、昨秋のアメリカ民主党大会に特別参加してはしゃいでいたというバカ党首の岡田はじめ全く人材不足の民主党、賞味期限の切れた小沢一郎が爪を研ぐ姿が目立つのはホンマ情けないことやねえ。

アレま、もとい!
先ほどの女性面接の続きやけども、
面接前に簡単な英語の試験をやってもらった。これに関しても大いにガッカリだったのは言うまでもない。若い頃の島田陽子によく似た某女子大卒のベッピンさんがいてね、履歴書を見ると、高島屋に勤務、結婚のため退職、とある。おっ、これは、と期待していたら答案が完全に白紙で返ってきた!
性格の悪いウッキー、出題が素直じゃなかったのだろうって?
まさか!
問題の内容は今でもしっかりと覚えている、NHK英語会話Uのテキストから。
何ごとにも時事問題、ホット・トピックを重視するウッキーである、当時、アメリカに渡って見事メジャーで成功を収めた野茂について、ドジャースのラソーダ監督がインタビューに答えたものの抜粋。量はA4の用紙に半分くらいで英和辞典まで貸し与えていたにも関わらず、一行、いや一語たりとも日本語に訳せなかったというわけ。
国際電話に出て流暢に受け答えする能力なんて全く問うてはいない、少なくとも輸入屋なんだから海外からFaxが来たり手紙が来たりもする、それらの大まかな内容を捉える能力を欲するがゆえの英語の試験。白紙の答案しか残せないバカはまるで不要だが、女子大卒がこのアリサマでは全く情けない、ひとこと苦言を呈したウッキーだ。
「君なあ、白紙って、どういうことや?」
「英語ダメなんです、中学の時から・・、やっぱり不採用でしょうか?」
聞くなーーーー、アホーーーーーーーーー!!
苦手なものでも何とか解決策を見出してトライするのが大卒やろ、何のために大学行ったんじゃー、授業料をドブに捨ててきたのと同じやないか、ドアホめ!
それになあ、クソ高島屋のバカ人事部長、
おんどれらは顔だけで女子社員採用すんのかー、ボケ―!

ちなみに、この英語テストの平均点は約40点。
採用を決めた二十歳の高卒OLは約半分の出来だった。

そろそろお決まりの年中行事、卒業旅行のシーズン。
バカ女子大生が大挙して海外に渡る季節。
コラーっ!
お前ら、アホで尚且つ勉強しなかったのはもう仕方ないこと、今更言うても始まらんが、出国する前に訪問する国の歴史と地理くらい、そのクソ頭にしっかりと叩き込んでから行きやがれ!!

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◆ Back Number ◆
2005.07 Cut & Polished in Belgium
2005.04 ルフトハンザで出国
2005.02 オリーブの漬物
2004.11 ベルギーの初冬
2004.9 上手なブラフの使い方?
2004.8 2004アジアカップ
2004.4 ゴールデンウィーク に オランダ を想う・・・。
2003.11 Believe me!
2003.7 Vacances!
2003.5 日本とベルギーの規範
2003.3 ベルギー名物と言えば
2002.9 空港のネーミングについて
2002.5 ワールドカップ
2002.3 ひな祭り
2002.2 ユーロとトラブル
2001.12 プリンセス雑感
2001.11 ニューヨークの思い出
2001.9 不景気とは
2001.7 女子テニスプレーヤーというのは宝石だらけで戦っている・・・。
2000.4 ファンシーカットの好みは各国でかなり違うようだ・・・。
2000.2 天然の物が相手になるがゆえのつらさ、というのが常にある。
1999.12 私はダイアモンド業界ではゴルフの世界の尾崎みたいなものだ、といって自己紹介することにしている・・・