◆ ベルギー カラーダイヤモンド買い付けレポート 2004年11月 Page: 1 2 3 4


11月17日、午後5時過ぎ。
夕暮れは既に過ぎて、しっかりと夜である。
Sの事務所でペンを走らせる姿に哀愁が漂う?!
ああ、哀愁のムール貝!
何のことやらサッパリ意味不明?
今日は S と夕食にゆくが、ムール貝の季節も終ってしまって残念という気持ちなのである。
旬ならばオイスター(欧州産の牡蠣)だが、カキはここでも高級品、ケチな S がウンと言うかどうか。
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ウッキーは日本ではカキを生食することはないけれども、ここでは何故か食べたくなる。 カキの風味が全くなくなるほど強いドレッシングで味付けしてあるからだろうか。カキに先入観があって食べられない人でもこれならOKだと思う、何を隠そう、ウッキーがそうだったのだ。生まれて初めてカキを食したのが1985年の11月Antwerp、来年でついに目出度く20周年ですなあ。

Antwerp か Amsterdam か?
歴史の If をホンの少し考えてみたくなるテーマではある。
あくまでもウキ的見解になってしまうけども、
これはまた実に控えめな表現やねえ、
もしも、Amsterdam がアントワープと同じような条件でダイヤのビジネスを続けられていたとしても、現在のアントワープのような地位を獲得できたとは思わない。
何故ならば、現在のアントワープの地位というのは、アメリカに次ぐ大消費国である日本の存在があってこそである、と思うからだ。
オランダという国が果たして多数の日本人バイヤーを快く迎え入れたか、日本人バイヤーの多くが積極的にオランダへ買い付けに赴いたか、と考える時、それは甚だ疑問と言わざるを得ないからだ。

毎回 KLM に乗って呆れるオランダ人の傲慢さと身勝手。
ベルギー出張に一番便利で、オランダは単にトランジット、乗り換えの通過点に過ぎないから使っている KLM。他国の航空会社に同じような利便さがあれば KLM は選択肢には入らないだろう、ましてや、オランダにダイヤ市場があっても来たいとは思わない。

オランダは、第二次大戦中、植民地としていたインドネシアあたりで徹底的に日本軍に叩きのめされ植民地を放棄することになったのであるけども、いまだにそれを根に持って反日感情旺盛な国だ。
大戦中は、日本包囲網のABCDライン・
America  Britain(英国) China  Dutch(オランダ)と言われ、対日戦勝国となったものの実態はどうなのか? 我々は、確かにアメリカには負けたけども、英国やオランダに負けたとは思っていないし、東京書籍か大阪書籍か知らんけども、そんなような反日サヨク教科書であっても “ 日本軍、英蘭に完敗 ” なんて記述はない。客観的な資料として残っているオランダの第二次大戦とは、本国はドイツの占領に遭い、日本には植民地を奪われ、実質的には敗戦国、とにかくボコボコにやられ放題、これこそ 『 完璧 』 なKO負けだ。
そんな奴らが植民地のインドネシアでやってきたことというのは明らかな略奪行為のみ。酷い話である、欧州で売り物になるコーヒーや茶、ゴム等ばかり農民に強制して作らせ、インドネシア民衆が生きていくために必要な穀類などの食品は全く不足。奴らオランダ人が立ち去った後には多数の餓死者と広大な荒地が残っただけ、というから全くもってこれこそ鬼畜。
そんな彼らがどうして反日感情持てるのか不思議でならないが、多分、それは日本に対する屈辱と劣等感の裏返しなんだろうね。

ダイヤの買い付けをしていて思うのは、商談相手を理解して好感情を持たないと良い買い付けは出来ないという至極当たり前の事、そして、買い付けにゆく国を好きにならないとバイヤーとしてノーマルな精神状態を保てないであろうということ。

インド、ベルギー、イスラエル。
この3国にはいずれも何十回と赴いたウッキー。これら3国で日本のダイヤモンドの90%近くを賄っているが、
この3国、いずれも親日的な国という符合は決して偶然でないと思う。

先達の苦労に思いを馳せるベルギーの初冬。

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◆ Back Number ◆
2005.07 Cut & Polished in Belgium
2005.04 ルフトハンザで出国
2005.02 オリーブの漬物
2004.11 ベルギーの初冬
2004.9 上手なブラフの使い方?
2004.8 2004アジアカップ
2004.4 ゴールデンウィーク に オランダ を想う・・・。
2003.11 Believe me!
2003.7 Vacances!
2003.5 日本とベルギーの規範
2003.3 ベルギー名物と言えば
2002.9 空港のネーミングについて
2002.5 ワールドカップ
2002.3 ひな祭り
2002.2 ユーロとトラブル
2001.12 プリンセス雑感
2001.11 ニューヨークの思い出
2001.9 不景気とは
2001.7 女子テニスプレーヤーというのは宝石だらけで戦っている・・・。
2000.4 ファンシーカットの好みは各国でかなり違うようだ・・・。
2000.2 天然の物が相手になるがゆえのつらさ、というのが常にある。
1999.12 私はダイアモンド業界ではゴルフの世界の尾崎みたいなものだ、といって自己紹介することにしている・・・